リトミック効果ってなんだろう

リトミックは、スイスで生まれた音楽教育の方法です。
リトミック効果とは、音楽を体験する活動を通して、音楽的な能力を高め、同時にさまざまな人間的な力を育てていきます。

〈音楽教育として生まれたリトミック効果〉

リトミックはスイスの作曲家で音楽教育家のエミール・ジャック・ダルクローズによって考えだされました。リトミックのレッスンでは、ピアノのリズムに合わせて歩いたり、スキップしたり、音楽のリズムを手でたたきながら歌ったり、といった「リズム運動」を取り入れています。音楽を聴く、歌う、演奏する、作る、そのために必要な全てのことを、身体の動きを通して感じ取っていくのが、リトミックの教育法です。

〈今までの音楽教育とどう違うの?〉

子供

リトミックは、先生に言われた通りの型を練習して表現するのではなく、子ども自身が感じたままに自由に表現できる力を育てます。

リトミック効果の例として説明します。音楽には様々なリズムがありますが、知識として音符の長さを知っているだけでは生き生きとした演奏をすることは難しいものです。でも、リトミックでは、音楽に合わせて様々なリズムを自分の身体を動かして体験することで、リズムの持つ特徴を感覚として理解することができます。教え込むのではなく、子どもの力を引き出し伸ばすことで、自分の力で音楽を理解し、感じ取り、主体的に表現できる力が身に着いていきます。

〈リトミック効果で誰もが持っている才能を引き出す〉

リトミック教育では、誰もが潜在的に持っている音楽の才能を引き出し、伸ばしていくことが教育者の役割であり、目的であると考えています。

例えば、子どもの成長にあわせた適切な支援ができれば、身体的な理由がある場合を除いて、すべての子どもは、小学校に上がる頃には、正しい音やリズムで歌えるようになります。大切なのは、ひとりひとりの子どもに合った適切な支援と、子どもの感性や能力を引き出し、育てる教育の方法です。

〈人間教育としてのリトミック効果〉

感動体験は幼児にとって、とても大切なものです。リトミックは、その感動体験を音楽を通して実現していきます。そして、自分の心で感じたものを、身体を使って表現できる力を育てます。感動体験から想像、創造へ。個性を尊重し、大切にすることで、子どもたちは自信を持つことができます。心と身体の協調・調和を図り、自己表現できる力を引き出すことで、人としての成長の可能性を大きくする教育がリトミックなのです。

リズム


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